NVIDIAドライバになりますマルウェアについて
はじめに
でもどうせ変身するならさあ やっぱりムサいじいさんよりこういうかわいい方がいいよね/エンヴィー
ということで鋼の錬金術師のアニメを見ていました。
傑作として名高い作品ですがアニメの話数も結構あるので躊躇していたんです。しかし先日友達から「絶対見た方がいい」と説得され1週間ほどかけて見終わりました。ほんと見てよかったです。
大佐と中尉のコンビいいっすねぇ。この二人以外も皆キャラが立っていてすんごい好きです。はい。リレーブログです。
今回のテーマはNVIDIAドライバになりすますマルウェアです。
冒頭の台詞はエンヴィーという敵キャラの物なのですが彼には変身能力があり、その力で色々と悪さをします。
今回のマルウェアはまるでエンヴィーみたいですね!(無理やり絡めていく)
アニメの話ばっかりしてしまいましたがそういえば先週はセキュリティキャンプフォーラムがありました。
修了生講演3講演目は「リレーブログのすすめ」をグループを代表して渡邉 大師 様にご講演いただきました。全国大会のグループワークから今に至るまで続いているリレーブログの取り組みについて、知見を交えながらお話しいただきました。ぜひこれからも楽しんで続けていってください! #seccamp pic.twitter.com/n0wZHTMkka
— セキュリティ・キャンプ (@security_camp) 2022年3月12日
このリレーブログについての発表もありました。
こんだけグループワークが続いているのも珍しいみたいですね。
色々と脱線してしまいましたが、ここからは真面目にNVIDIAドライバになりすますマルウェアについてまとめていきます!
NVIDIAドライバになりすますマルウェアとは
そもそもこれはどのようなマルウェアなのでしょうか。
前回の方が参考に記事のリンクを張ってくれたのでそちらをみてみましょう。
要約
まず、Lapsus$という攻撃グループがNVIDIAからデータを盗み「マイニング性能制限の撤回」「身代金」といったものを要求しました。
ですがNVIDIAは当然これを拒否。そしてLapsus$は盗んだデータをオンライン上で公開しました。
この盗まれて公開されたデータの中に2つのコードサイニング証明書が含まれており、これを使って電子署名を行ったマルウェアが出回っているとのことです。
ちなみに証明書の有効期限は切れているそうですが、Windowsでは有効と判断されるらしいです。
コードサイニング証明書とは
コードサイニング証明書についても簡単に書いておきましょう。
コードサイニング証明書とはソフトウェアにデジタル署名を行う証明書のことです。
署名(ソフトウェア配布)側は
コードサイニング証明書を取得
配布するプログラムのハッシュ値を生成
プログラム、デジタル署名、コードサイニング証明書をパッケージ化して配布
そして検証(ソフトウェア受信)側は
という流れで認証が行われます。
今回はこのコードサイニング証明書(の秘密鍵)が漏えいしたことで、NVIDIAでなくてもNVIDIAのソフトウェアと偽るように署名ができてしまうというお話でした。
対策
肝心の対策ですが、WDAC(Windows Defender Application Control)ポリシーを作成することで一応対応が可能らしいですね。
ただこの操作は難易度が高く、一般的な利用者はこれらの証明書がMicrosoftの失効リストに載るのを待つしかないとの意見もあります。
まとめ
流出した証明書で署名されたマルウェアっていうのはなかなか手強いですね。
Microsoftのドキュメントをざっと読んでみましたが、WDACはWindowsに相当理解のある人でないと上手く設定するのは難しそうです……。
月並みですが、怪しいサイトからソフトウェアをダウンロードしない事が一番現実的な対策なのでしょうね。
参考文献
Malware now using NVIDIA's stolen code signing certificates
NVIDIAから署名付き証明書データが流出しNVIDIA製ドライバーになりすましたマルウェアが複数登場 - GIGAZINE
コードサイニング証明書とは?|GMOグローバルサイン【公式】
アプリケーションWindows Defender (WDAC) ポリシー ルールとファイル ルールについて (Windows) - Windows security | Microsoft Docs